配偶者保護 自宅で生活できるよう優遇
相続制度の見直しでは、残された配偶者がその後も自宅で安定した生活が送れるよう優遇されました。▽生前贈与(遺言も含む)された自宅は遺産の先渡しとして扱わない▽自宅に住み続けることができる居住権の創設―です。
配偶者に生前贈与された自宅(建物と敷地)は、現在は遺産の先渡しを受けたものとして扱われるため、遺産分割のときにはこれも相続財産に含めて計算されます。これでは結果的に生前贈与がなかった場合と同じ取り分になるという問題がありました。
このため、2019年7月からは生前贈与された自宅は遺産の先渡しという扱いから除外されます。分割対象は自宅以外の財産になるので、配偶者はより多くを取得できます(図参照)。ただし、これは長年の貢献に報いるという意味で結婚20年以上の夫婦間での生前贈与に限られます。
配偶者の居住権には「配偶者短期居住権」と「配偶者居住権」の二つがあり、20年4月からです。これには結婚期間の要件はありません。
配偶者短期居住権は、最低でも6カ月間は無償で自宅に住み続けることができる権利です。
配偶者居住権は自宅の権利を所有権と居住権に分けた上で、配偶者が遺産分割の取り分として居住権を取得すれば、自宅が子どもや他人の所有になっても住み続けることができる権利です。居住期間は遺言や遺産分割協議で一定期間とすることもできますが、原則は終身です。
この制度の創設は、遺産分割で配偶者が自宅を取得すると預貯金など他の財産の取り分が減ったり、なくなったりして生活費に困る場合があることなどへの対応です。
配偶者居住権は自宅に住むだけの権利で、遺産としての評価額は配偶者の平均余命などから決められます。このため、所有する場合と比べて低く抑えられ、その分だけ他の財産の取り分を多くすることができます。(共同)
神戸新聞(2019/05/03 金曜日 朝刊)
亡くなった人の預貯金は凍結されますので、残された遺族は葬儀費用の支払いや当面の生活費に困ることも多いのが現状です。遺産分割が決まるまで引き出せませんので、時間がかかることもあります。
築年数が長くなったり、子どもが独立したりなどで、高齢期に自宅のリフォームを考える人も多いと思います。せっかくの機会ですから、介護などが必要になったときの生活も見据えた内容にしたらどうでしょうか。
高齢期の住まいとして急増しているのが有料老人ホームです。食事や日常生活に必要なサービスが付いた集合住宅で、多くは民間が経営しています。入居一時金が数千万円というところから、ある程度の年金収入で入居できるところまでさまざまです。
高齢者が安心して生活できる住まいとして整備されているのが「サービス付き高齢者向け住宅」です。年々増え、現在約23万7千戸。高齢者住まい法に位置づけられた民間の賃貸住宅で、都道府県や政令市などに登録されています。
今日の朝に息子の嫁からメールが入った。
政府は1日の臨時閣議で、新たな元号を「令和(れいわ)」と決定した。5月1日の皇太子さまの新天皇即位に合わせ、同日午前0時に元号が平成から改まる。現存する日本最古の歌集である「万葉集」が由来で、歌人の大伴旅人(おおとものたびと)の漢文から引用した。確認できる限り、日本の元号の典拠が日本古典(国書)となるのは初めて。政府は「令和」の考案者を公表せず、安倍晋三首相は決定過程に関する公文書を30年間は非公開とする方針を表明した。菅義偉官房長官が記者会見で、墨書された新元号を発表。首相も会見して談話を読み上げた。(時事)
不思議なことがあった。
子どもはよーーく大人を見てる。