ジェネリック医薬品って何?(神戸新聞2015/04/11 土曜日 朝刊)

ジェネリック医薬品はとても気になっていたので、神戸新聞2015/04/11土曜日朝刊から下に転記する。私はジェネリック医薬品は使っていない。

GUM06_PH08021―そもそもジェネリック医薬品って何?
新規に開発された先発医薬品と同じ有効成分を同じ量含み、効能・効果も同じだと厚生労働省が認めた「後発医薬品」のことで、医師が処方する。先発医薬品より5割以上安いものもあり、患者は薬代を抑えられる。

―なぜ安くなる?
先発医薬品は、製薬会社が開発するのに10~20年の年月と数百億円の費用が掛かるとされ、販売価格は高くなる。このような薬の特許が切れると、ほかの製薬会社は後発医薬品を製造・販売できるようになる。先発医薬品と同じ有効成分を使うため開発期間は短くなり、その分、値段を安くできる。

GUM06_PH08025―本当に効き目はどちらも同じなのか。
厚労省は、後発医薬品に含まれる有効成分、その量、効能・効果が先発医薬品と同じかどうかを審査している。長期間保存する場合に気温や湿度の影響で薬が変質しないかどうかも調べる。有効性や安全性、品質が先発医薬品と同じレベルだと判断されれば販売を認めている。
ただ後発医薬品は、先発医薬品と全く同じではない。カプセルや錠剤にするため、先発医薬品とは異なる添加物を使用することがある。これについて厚労省は、安全性が確認された添加物が使われていると説明している。後発医薬品は、大きさや形、味などを工夫して先発医薬品より飲みやすくなることもある。

GUM06_PH08059―国は後発医薬品を勧めているが、患者はどう思っている?
薬代は、患者が薬局で払う自己負担だけでなく、保険料や税金でも賄われている。薬に掛かる費用をできるだけ安くするために、国は病院や薬局、患者に後発医薬品を使うよう勧めている。最近では、変更が可能な薬の半分近くは、後発医薬品が使われるようになったが、欧米先進国に比べると少なめ。厚労省は6割以上に増やしたいとしている。
一方、厚労省が2013年に約千人の患者に調査したところ「安くなるのであればジェネリックを使いたい」との回答が6割、「いくら安くなっても使いたくない」は1割。使いたくない理由で一番多かったのは「効き目や副作用に不安があるから」だった。

―後発医薬品を使いたければ、どうすればいいのか。
医師や薬剤師に「後発医薬品に変更できるか」と聞いてみてほしい。医師が「この薬は後発医薬品に変えない方がいい」と判断すれば、原則的には変更できない。その場合は、薬局に示す処方箋に医師が署名入りで明記する。
(使用写真と転記文章とは関係ありません)

2015年 新年度

GUM09_CL04008いつの頃か、私は春がとても待ち遠しかった。私の専門スポーツが水泳であるので、この四月から練習が始まる。もう嬉しくて仕方がない。でも、遊びでちょこっと入水するのではない。そこには想像を絶する寒さとの戦いがある。練習が終わり、幸いにも学校には小さなお風呂があた。体を温めにゆく。先輩たちが先に入り残り湯も少なくぬるくなっているが、幸せの一時であった。

学校に勤めて何年頃だろうか。温水プールが一般化して、スイミングスクールでの選手が出始めた。全国中学校大会、インターハイなど大きな大会に行ったとき、まだ炎天下での屋外プールだった。屋外で練習している選手と、屋内で練習している選手の違いが一目瞭然で分かる。大会代表等の話が少し長引くと、選手の中には体調不良を起こす者が出てくる。ちょっと驚いたが水泳競技大会方法の過渡期でもあった。今では大きな大会はすべて屋内プールになっている。

産後クライシス

テレビを見ていたら「産後クライシス」の言葉が出てきた。ネットで調べると2012年9月NHKの情報番組が作った造語である。更にNHK生活情報ブログには「専門家によれば産後にいったん下がってしまった愛情はその後、ほぼ回復することがないといいます」と記されていた。これはショックです。下にそのページをリンクします。
NHK情報ブログ2012年9月12日(水)“産後クライシス”ひょっとしてあなたも?!

GUM06_CL19064ふと思い出した。2009年1月にNHKスペシャルで「女と男~最新科学が読み解く性~」という題で男女の問題を3回にわたって放送があった。

第1回「惹(ひ)かれあう二人 すれ違う二人」と題し、生物学からそのものが持つ本能から説明されている。

第2回は「何が違う?なぜ違う?」でアメリカでは「新たな男女区別」が始まっている等々と説明されている。

第3回は「男が消える?人類も消える?」で、放送があった年から30年前に試験管ベビー生まれ、現在の性の揺らぎが引き起こしている様々な影響を追っている(NHKスペシャル第3回男が消える?人類も消える?から引用)。

[試験管ベビー]1978年7月25日午後11時47分、イングランド北部のオールダム総合病院で、帝王切開により世界初の体外受精技術による子供として誕生した。出生時の体重は5ポンド12オンス(2608グラム)だった。ルイーズの誕生はその後の不妊治療の大きな希望となり、世界中の注目を集めた。(ウィキペディアから)

第1回、第2回は『そんなメカニズムだったのか』等々大変興味深いものであった。しかし.第3回は人間は退化している・・・、最後にもう男性はいらない。しっかりした遺伝子を持った精子だけが必要・・・。と映像化されていた。この映像を見たときは、アメリカはそんなところまで来ているのか。2001年のアメリカのSF映画“A.I.”を思い出し相当ショックを受けた。NHKオンデマンドで配信されているので下にリンクします。
NHKオンデマンド「女と男~最新科学が読み解く性~」

男女平等といわれる昨今、後10年もしないうちに「新たな男女区別」の考えが日本にも及んでくると思う。

第1回「惹(ひ)かれあう二人 すれ違う二人」の映像の中で、険悪なムードになった夫婦がカウンセリングを受け、私も望む「夫婦(親)としての生き方の道しるべ」が出てきた会話があったので記す。

GUM01_CL03132妻:「あなたは何を成し遂げたいの?どんな祖父として孫に記憶されたい?」

夫:「そうだな 良き夫 良き父親で 良き市民として記憶されたい 君は?」

妻:「おばあさんになってロッキングチェアに座ったとき- 後ろを振り返ると-」
「あなたにもそこにいて欲しい そして人生を 穏やかに 幸せに過ごしたい」
「息子が遊びに来るとき 私たちの家に安らぎを感じる そんな場所にしたい」

これを記した途端、まさか自分が涙するとは思わなかった。

初孫日記(KIZUNA)について

前回の投稿が昨年の2月3日であった。気が付いたら1年もの月日が経っていた。2012年6月に初孫が誕生し、同年8月16日から始めたブログであったが、同年10月22日家内の体調が悪くなり入院した。気が抜けたような感じである。投稿する気持ちになれなかった。11月下旬になっても家内の体調はよくならず、入院を続けても回復の見込みはなくなり自宅に帰った。往診などで医師・看護師・介護師の助けも借りたが12月17日に家内は永遠の眠りについた。その前日は孫の少し早いクリスマス・パーティを自宅で家族みんなが集まって楽しんだ・・・。

様々なことを考えた2年間であり、ブログの更新も間々ならず。三回忌も終えて気持ちが落ち着いたわけではないが、残った人生前向きに取り組んで行かねば寂しい人生になってしまう。2014年10月に二人目の孫も生まれ、着実に亡き妻と私の遺伝子は受け継がれている。

<訃報であるが、ここに記す>

スクラップ・ブック <あなたの安心>第1部 出産・子育て(6)

イクメン 育児経験仕事に生かそう

男性が育児休業をとるというと、まだまだ「特別な人」に見られるでしょうか。元ビートルズのジョン・レノンが、息子の誕生を機に活動を休止したのは1975年ですが、それから40年近くたっても、子育ては依然母親に頼る部分が多いのが日本の現状です。

20130627イクメン改正育児・介護休業法(2010年施行)は、原則1歳まで、1回限りの育児休業を①父親は、子の誕生から8週間以内に育休を取っていれば、後でもう一回取得できる②父と母が交代で育児休業を取る場合は、1歳2カ月まで延長できる③「妻が専業主婦だと取れない」とする社内の取り決めは認めない―など、父親の育児を応援する制度に変えました。

育児に積極的にかかわる男性を指す「イクメン」という言葉がでてきたのもこのころからです。それでも男性の育休取得は、いまだに2・63%(11年度調査)と、微増にとどまります。政府は20年度に13%にする目標を立てていますが、具体的な道筋はありません。

なぜ取得が進まないのでしょうか。一つには、育休中の収入は雇用保険から出る給料の50%相当の給付金だけになるので、経済的に困るという問題です。上乗せをしている企業は少数派です。

また、育休を取ったら出世できなくなる、と考えている人も多いようです。育休を理由とした解雇や降格は、法律で禁止されていますが、職場の雰囲気はまだ理解がないということでしょう。

子育ては、子どもがかわいいだけでなく、一人の消費者として世の中のニーズを見つめ直すいいチャンスになります。残業や長時間労働に頼りがちな働き方を変えることもあるかもしれません。育児の経験を仕事に生かせれば、きっと企業にプラスになりますよ。

ただ最近は、家の外でイクメンぶりを強調しすぎて、妻のひんしゅくを買う夫もいるとのこと。親なら育児をして当たり前、基本は相手への思いやり、とお忘れなく。
(2013/06/27 神戸新聞 木曜日 朝刊)

スクラップ・ブック <あなたの安心>第1部 出産・子育て(5)

育児休業 パートでも取得が可能

出産後も働き続けようと考えるとき、力になってくれるのが育児休業制度です。原則子どもが1歳になるまで仕事を休むことができ、雇用保険に入っていれば、給料の5割相当を受給することができます。

20130613産後の支援 1992年に法律が施行されたときは正社員を念頭に置いた制度でしたが、2005年施行の改正法で、パートや契約社員など有期雇用でも、育休がとれるようになりました。ただし「1年以上雇用された実績があり、子どもが1歳になる日以降も、引き続き雇用が見込まれる」などの条件付きです。

雇用されて1年未満の人や1年以内に雇用が終了することが明らかな人、1週間の勤務日数が2日以下の人は、労使協定により「適用除外」とされる場合もあるので、勤め先の協定を人事担当者に確認しましょう。

保育所に入所を希望しているのに入れない場合や、主に子育てをするはずだった配偶者が亡くなるなどして育てられない場合は、1歳半まで延長できます。

また、最近の改正で「パパ・ママ育休プラス制度」ができ、父親と母親が交代して休む場合は、1歳2カ月まで延長できるようになりました(1人は1年まで)。

このほか事業主は、子どもが3歳未満の人には、短時間勤務の制度を設けねばならず、また社員が請求すれば所定勤務時間を超える残業は免除されます。子どもが小学校に入るまでは深夜業務(午後10時~朝5時)を断ることもできます。

育休をめぐるトラブルに詳しい社会保険労務士の後藤俊彦さんは「厚生労働省の指針によれば、有期雇用で更新されるかどうか分からないときは『退職が明らかではない』と考え、育休が取れると解釈されています。小さな会社であっても事業主は『うちは育休なんてない』と言うことはできません。困ったときはあきらめず、各都道府県の雇用均等室に相談しましょう」と話しています。
(2013/06/20 神戸新聞 木曜日 朝刊)

スクラップ・ブック <あなたの安心>第1部 出産・子育て(4)

産後の支援 疲れたら誰かに相談を

知らないことばかりで不安なのに、子育てには休みがなく、睡眠時間も足りない…。

20130613産後の支援 出産後数日で、ホルモンバランスの崩れが原因で起きるマタニティーブルーや、疲れや育児ストレスが重なって発症する産後うつ。「出産はうれしいことのはず」と周囲が苦しみを理解せず、核家族で夫のサポートも得られないとなると、深刻化し、育児放棄や虐待にもつながりかねません。

このため、厚生労働省は児童福祉法を改正し、2009年4月から、赤ちゃんが生後4カ月になるまでに保健師らが全家庭を訪問する「こんにちは赤ちゃん事業」を、市町村の努力義務として法律に定めました。

仕組みは市町村によって少しずつ違いますが、母子手帳をもらう時や、出生届を出した時に受け取る連絡票やはがきを提出すると後日電話連絡があり、保健師、助産師などの専門職か研修を受けた民生委員など地域の人が家に来てくれます。

保健師らは、育児に関する悩みを聞き、地域の子育て支援事業に関する情報を提供。同時に母親や子どもの心身の状態や、養育環境などを把握し、必要な場合は適切なサービスにつなげます。

特に支援を必要とする場合は「養育支援訪問事業」という別の事業の対象となり、より専門的な支援や公的な家事援助が受けられます。

このほかにも、母子保健法に基づく、低体重出生児らを対象とした新生児訪問があります。

心配なのは、こうした訪問すら拒否し、誰にも悩みを打ち明けない家庭があることです。子育てが思い通りにいかないのは、よくあること。面会がいやなら電話でもいいので、母子手帳に書いてある市町村の母子保健課などを頼りに、必ず誰かに相談しましょう。

子育て中は、これまで縁がなかった地域の人や役所の人に、大いに頼っていいのです。それが親の人生も豊かにしてくれることを、どうか忘れないでください。
(2013/06/13 神戸新聞 木曜日 朝刊

スクラップ・ブック <あなたの安心>第1部 出産・子育て(3)

産科医療補償制度 重度の脳性まひが対象

お産に関連して生まれた子どもが重度の脳性まひになった場合、分娩(ぶんべん)中の過失の有無にかかわらず、家族の経済的負担を軽減するために計3千万円が支払われるのが、産科医療補償制度です。

補償金は制度に加入する分娩施設からの掛け金(1児につき3万円)で賄っています。この掛け金は健康保険から支払われる出産育児一時金に上乗せされていますので、個人の負担はありません。

公益財団法人・日本医療機能評価機構が民間の保険を利用して運営しています。制度が始まったのは2009年1月1日からですので、それ以降に生まれた子どもが対象です。

20130606産科医療保障制度 補償されるのは▽妊娠33週以上かつ出生体重2千グラム以上▽身体障害1、2級相当の重度▽先天性の要因などによるものは除く―などの基準を満たした場合です(図参照)。

今年3月までに509件の申請があり、うち461件で支払いが決まりました。ただ、この申請件数は現場の実態からみて大幅に少なく、かなりの申請漏れがあるとみられています。

同機構は「障害の認定は制度独自の基準で行うし、先天性の要因があっても、それが主な原因でない場合は補償されるので、幅広く相談してほしい」と専用電話を設けて呼び掛けています。

申請期限は満5歳の誕生日まで。制度ができた年に生まれた子どもは来年中に迎える誕生日までになりますので、注意が必要です。

重度の脳性まひを対象にしたのは、紛争になりやすく、訴訟リスクが産科医不足に拍車を掛けたからです。同機構は同時に原因の分析にも取り組み、再発防止策を公表するなど産科医療の質の向上も目指しています。  いくら医療が発達しても、お産の現場では予期せぬことが起きることがあります。ただ、障害を抱えて生まれる子どもは脳性まひだけではありません。いずれはすべての疾患にも広げてもらいたいものです。
(2013/06/06 神戸新聞 木曜日 朝刊)

スクラップ・ブック <あなたの安心>第1部 出産・子育て(2)

出産一時金 分娩施設が直接受け取る

出産した人には加入する健康保険から出産育児一時金が支払われます。金額は1児に付き42万円。産科医療補償制度(次回に説明します)に加入していない分(ぶん)娩(べん)施設で出産した場合などでは39万円です。

正常なお産は病気ではないため、健康保険は使えません。出産費用は入院費なども含めて全額が自費になりますので、一時金はその費用に充ててもらうのが目的です。

その一時金の支払い方法はかつてとは変わりました。従来は出産した人が費用をいったん支払った後に健康保険に請求して受け取っていましたが、現在は分娩施設が直接、健康保険から受け取る仕組みです。

その方法には、分娩施設側が請求から受け取りまでの手続きを全部やってくれる「直接支払制度」と、請求は自分がしますが受け取りは分娩施設に委任する「受取代理制度」があります。

主流は直接支払制度です。ところが、この方法だと施設側の事務負担が大きい上、入金は出産1~2カ月後になるため、小規模なところでは資金繰りに窮するところも。このため、そういう施設には事務負担も少なく、より早く入金される受取代理制度も整備されました。

この二つの制度で、出産する人は多額の費用を用意しなくてもよくなりました。ただし、海外で出産した場合や分娩施設への直接支払いを希望しない場合は従来通りの方法でも可能です。

20130530出産一時金 ただ、お産には「定価」がないため、費用は地域や施設で異なります。厚生労働省の調査では全国平均は約47万3千円ですので、一時金だけでは賄えない計算になります(図参照)。

実際の費用が一時金を上回る場合は差額を自費で退院時に払います。逆に下回ったときは差額を健康保険から受け取れます。出産費用の補助や祝い金など独自の支援制度を設けている会社や市町村もありますので、確認してください。
(神戸新聞 2013/05/30 木曜日 朝刊)