<安心シニアの生活設計>第1部 セカンドライフ(1)人生90年時代 個々の健康管理が重要

第1部セカンドライフ1高齢化が進んで60歳以上の人は現在約4250万人。過去最高で3人に1人です。60歳時点での平均余命は男性で約23年、女性で約29年もあり、年々伸び続けています。100歳以上の人も6万人を超えました。
まさに人生90年時代の到来です。長寿時代の実現は本来喜ばしいことですが、今度は長くなったセカンドライフをどう充実させて過ごすかが、新たな課題として浮上してきました。

内閣府が幸福度を判断する際に重視する項目を聞いた調査があります。60歳以上では「健康」「家族関係」「家計」がトップ3でした(図参照)。中でも健康は年齢が上がるほど増えています。やはり一番気になるのではないでしょうか。

健康上の理由で日常生活が制限されることのない期間を健康寿命といっていますが、2013年で男性約71年、女性約74年です。平均寿命と比べると男性で約9年、女性で約12年短く、その後はなんらかの形で医療や介護の世話になっていることになります。

この差を少しでも縮めることが大切です。そのためには、個々人の健康管理が重要になります。元気で心豊かな老後生活につながるばかりか、家計にとってもかさむ医療費や介護費を抑制することにもつながります。

死因の約6割は、がん、心疾患、脳血管疾患、肺炎が占めています。これらの疾患の診断や治療は年々向上していますので、職場や地域での健康診断やがん検診などを活用して早期発見に努めましょう。

問題があれば生活スタイルの見直しも必要です。加齢に伴ってさまざまな疾病を抱えることはやむを得ませんが、長生きしてよかった、幸せだったと思える人生にしたいものです。

長い第二の生活に役立つ年金や医療、介護などの仕組みや高齢期の生き方などを紹介します。一緒に安心できるシニア生活を考えていきましょう。

(神戸新聞2016/04/08 金曜日 朝刊)

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