エンディングノート 自分の思いを書き残す
認知症などで判断能力が衰えたときは、延命治療や葬儀は…。人生も晩年に近づくといろいろなことが気になってきます。そういう話はかつては「縁起でもない」と遠ざけられがちでしたが、核家族化や価値観の変化などで自分の思いを書き残す人も増えています。
その一つの手段が「エンディングノート」です。遺言書とは違って法的な拘束力はありませんが、残された家族に迷惑をかけないためにも、少しずつ整理しながら、これまで歩んできた道を振り返ってみたらどうでしょうか。
書店などで市販されているほか、金融機関や自治体などで配布しているところもあります。10ページ前後から数十ページに及ぶものまでさまざまですが、内容は大きく「もしものとき」と「人生をつづる」といった項目に分かれているものが多いようです(図参照)。もちろん一般のノートでもかまいません。
「もしものとき」は介護や死に臨んだとき、死後のことについて書きます。がんの告知や終末期医療への対応、葬儀や墓などの希望です。交友関係は子どもらには疎い面もあるので、死を知らせてほしい人の連絡先も。
預貯金や不動産など財産関係の書類の保管場所も重要です。ただ、後でトラブルになるのを避けるため、誰にいくら渡すなど具体的なことは書かないほうがいいようです。そういう必要があれば遺言書にしましょう。
「人生をつづる」では、家系や仕事、結婚、子どもの成長などの思い出、配偶者や子ども、孫ら大切な人へのメッセージなどを自由に書きます。
書きやすいところから始め、考えが変わったらいつでも書き直しましょう。大事なのは、万一のときに役立ててもらうためですから、置いてある場所などを家族に知らせておくことです。できれば家族と話し合いながら内容を共有したいものです。これからの生き方を見直すきっかけにもなることでしょう。
神戸新聞(2019/06/07 金曜日 朝刊)
仕組みは、本人の判断能力が低下したら、後見人になる人らが家庭裁判所に後見の開始を申し立てます。それを受けて家裁は後見人を監督する人を選任。監督人は第三者の専門家で、後見人の業務が適正になされているかをチェックし、定期的に家裁に報告します(図参照)。
死亡事故の原因では、やはりブレーキとアクセルの踏み間違いやハンドルなどの操作ミスが約3割と最も多く、次いで安全の不確認、漫然運転や脇見運転などの前方不注意などです(図参照)。
自筆証書遺言は何度でも書き直せますし、費用もかからないというメリットがありますが、これまでは偽造防止のため本文と財産目録の全てを手書きしなければなりませんでした。高齢者にはかなりの負担になり、活用されているとはいえない状況です。
このため、2019年7月からは、遺産分割を相続人だけで行うのは変わりませんが、相続人以外の親族でも介護などで貢献した場合は相続人に金銭(特別寄与料)を請求できるようになります(図参照)。
配偶者の居住権には「配偶者短期居住権」と「配偶者居住権」の二つがあり、20年4月からです。これには結婚期間の要件はありません。
亡くなった人の預貯金は凍結されますので、残された遺族は葬儀費用の支払いや当面の生活費に困ることも多いのが現状です。遺産分割が決まるまで引き出せませんので、時間がかかることもあります。
築年数が長くなったり、子どもが独立したりなどで、高齢期に自宅のリフォームを考える人も多いと思います。せっかくの機会ですから、介護などが必要になったときの生活も見据えた内容にしたらどうでしょうか。
高齢期の住まいとして急増しているのが有料老人ホームです。食事や日常生活に必要なサービスが付いた集合住宅で、多くは民間が経営しています。入居一時金が数千万円というところから、ある程度の年金収入で入居できるところまでさまざまです。
高齢者が安心して生活できる住まいとして整備されているのが「サービス付き高齢者向け住宅」です。年々増え、現在約23万7千戸。高齢者住まい法に位置づけられた民間の賃貸住宅で、都道府県や政令市などに登録されています。