家族の幸せを求めて<第23話:幸せな家族>

時は流れ、子どもたちは大学生になり、しっかりと成長した。今や、彼らは自分たちの道を切り開くために大学生活を謳歌していた。涼子と茂は子どもたちの成長を誇りに思いながら、常に支え続けてきた。そんなある日、二人は思い立って、暫く家族で行っていなかった旅行に出かけることにした。

目的地は、涼子が昔から憧れていた北海道だった。子どもたちも大喜びで、家族4人で飛行機に乗り込み、大自然と美食を楽しむ旅が始まった。空気が澄み渡り、広大な自然に囲まれた北海道で、家族は思い出に残る時間を過ごした。

ある日、家族は朝早く起きて、湖畔でのピクニックを楽しんでいた。そこで、子どもたちが幼い頃に一緒に見ていた星空を見上げた涼子は、懐かしい思い出に浸っていた。その時、茂が手を取って、彼女に囁いた。

「涼子、ずっと一緒にいてくれてありがとう。おまえがいたからこそ、今の自分があるんだ」

涼子は、嬉しさと感動で涙がこぼれ落ちた。そして、彼女も茂の手を取り返し、彼に寄り添って言った。

「私も、茂がいてくれたからこそ、今の私があるんだよ。私たち、ずっと一緒にいようね」

そう言って、二人は再び手を繋いだ。子どもたちも、この家族の愛情に包まれたその光景を見て、心から喜びを感じた。

その夜、家族は大きなテーブルに囲まれて、地元の美味しい料理を食べながら、笑い声と幸せの時間を過ごした。これまでにもたくさんの旅行をしてきたけれど、こんなに幸せな時間は初めてだった。

涼子と茂は、自分たちが若かった頃と同じように手を繋ぎ、笑顔を交わしながら家族は、この旅行を通じて、ますます強い絆で結ばれた。そして、北海道から帰ってきた後も、子どもたちは大人になったが、家族で過ごす時間は変わらずに続いた。

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